芸能番は、元TのY氏の件で大忙しである。
クライアント契約をしている記者やライターなどは、なぜ何ヶ月もの間、この件を知ることができなかったのか、と編集部からお怒りを受けている有様だ。
確かに、年明け早々にY氏が入退院を繰り返していたことも分からなかったとは驚きである。
貼り付け番にとっては、苦渋でしかないであろう。
その点、フリーはタレント、芸能人に張り付く義務はないので良かった。
しかし、今回の件、色々とこちらの思いと異なる方向に物事が進み、芸能界の指針が変わってきていることを実感する。
まず、今回のこのような話は、昔からあるものであり、ここまで大きく報道されることはなかった。
むしろ、こういった件が報道に挙がること自体が異例なのだ。
では、なぜ今までは報道されることがなかったのか?
それは単純に「金」である。
芸能プロは、お抱えの「金のなる木」がトラブルを起こせば、それをお金で解決する。口封じと言われてもおかしくはない。
今回の件も、J社のほどの力があれば、お金で解決することはできたはずである。
慰謝料はY氏個人が支払うことになるのだろうが、事件がこのように日の目を見ることになったのは、事務所が支払い能力がないのか?
いや、それはありえないであろう。
では、被害者側がどうしても公にしたかったのか?
しかし、被害者側は詮索をしないように要求している。
単にY氏が今回の件を軽くみて、事務所に報告するほどのことでもないだろう、という判断をしたことに原因があるのであろう。
被害者側は、Y氏や事務所に抗議するのではなく、直接警察に相談に行くという手段を取ったので、氏も事務所も対策のしようがなかったということにあるのではないだろうか?
そう考えると、このような件はまだ他にあり、今回の件は正に氷山の一角と言える。
そして、今芸能界の面々が恐れているのは、自分も……、自分も……と名乗り出てくる被害者が現れることである。
今年の芸能界は、もっと荒れそうな予感である。
さて、話をY氏に戻そう。
先日、ライターたちの集まりで、今回の件のことを話し合っていた。
その中で、J社の解雇はないであろう、という結論だった。
ところが、昨夜遅くおびただしい速報が入ってきた。
J社側がY氏との契約を解除したというものだった。
これには驚いたライター、記者も多かったであろう。
そもそも、事務所がY氏を解雇しないと思っていた理由は、氏が出すであろうと思われている暴露本である。
どこの出版社も氏が事務所と縁を切れば、新しく出版契約を結ぶために争奪戦が始まる。
元J社のトップの暴露本となれば、売れない訳がない。
事務所はそんなことをされたら、たまったものではない。
ならば、解雇はないであろうというのが、ライター、記者たちの意見だった。
ところが、契約解除という結果に!
世間の強い批判に加え、氏側の強い要望があったというものの、事務所も苦渋の決断をしたのであろう。
しかし、先に述べたように、暴露本など出されてしまったら大変だ。
そこで、事務所は契約は解除するが、氏の社会復帰できるまでの間めんどうを保証するというウルトラC的技を浴びせてきたのだ。
ここまで恩着せがましくすれば、さすがに手のひらをひっくり返すような真似はしないであろう。
16歳からめんどう見てきてもらえた上、犯罪を犯しての契約解除後も社会復帰の手伝いまでしてもらえるなど、ある意味Y氏は運がついていたとも言えるのでは?